欧州17カ国5000人がEU本部前で”中国ダンピング反対!”と怒りのデモ
2016-02-16 14:05 | 国搜报道 | 手机看国搜よりの引用
お久しぶりです♪
中国の春節期間中、日本に一時帰国しておりブログをお休みさせていただいておりました。本日より再開させていただきますので、アフタヌーンティーのお供にこのブログを加えていただければ幸いです。
「ジャパンパッシング」という言葉が昔、新聞紙上をにぎわしたことがあります。
【以下、ウィキよりの引用】
第二次世界大戦後、アメリカに大量の日本製品が流れ込み始め、1960年代後半の繊維製品、1970年代後半の鉄鋼製品、1980年代のカラーテレビやVTRをはじめとする電化製品・自動車(ハイテク製品)などの輸出では、アメリカとの壮絶な貿易摩擦を引き起こし始めました。
次第にアメリカは巨大な対日赤字を抱えるようになり、労働者は職を奪われてゆくのを恐れて1980年代には、次第に米国内の国民対日感情は悪化してゆきました、
【代表的なジャパンパッシング例】
東芝ココム違反事件では、ホワイトハウスの前でアメリカ議会議員が自国内向けに東芝製のラジカセやTVをハンマーで壊すパフォーマンスを見せた。
捕鯨問題では、日章旗を燃やしたり、日本製乗用車をハンマーで叩き潰すといった過激なパフォーマンスが行われ、結果として日本は商業捕鯨を止めざるを得ない状況に追い込まれた。
2010年以降は、対中貿易の赤字が急激に拡大してきましたので今度は日本から中国に対象が移って行き、アメリカ国内では「ジャパンパッシング→ジャパンナッシング」がクリントン政権以降発生しております。
【以上、ウィキよりの引用終わり】
本題に戻ります。
2月15日、欧州連合本部前で欧州17カ国の鉄鋼関係労働者代表者、約5200名(内ドイツから1500名)による大規模な中国鉄鋼製品ダンピングに反対する怒りのデモが発生しました。
中国の安価な鉄鋼製品の輸入急増により、欧州鉄鋼労働者が職を奪われる危機感から発生したものです。
抗議の内容は、中国の安価な鉄鋼製品の輸入を止めて、我々の働く権利を保障しろ、欧州各国による公平な競争を行い、雇用の確保を保障しろ、という要求です。
一説によりますと、中国の安価な鉄鋼製品の輸入により欧州全体で鉄鋼労働者が数万人雇用機会を失う可能性があるといわれています。
大規模なデモなのですが、現実的にどの程度中国の鉄鋼製品が増えているかと申しますと
欧州連合の発表では2013年に欧州全体の中国からの鉄鋼輸入トン数は30万トン、これが2014年には70万トンと二倍以上に増えています。
欧州連合の粗鋼生産量推移を見てみますと
(単位は100万トン)
2007年 210.2百万トン
2008年 198,2
2009年 139,3
2010年 172,8
2011年 177,7
2012年 168.6
2013年 165,6
以上のように、2007年に比べると2013年には44.6百万トンも減少しております。
中国からの輸入量が増えたのは僅かに40万トンであり、率にするとわずかに0.9%にしかならないのです。
誰が見ても判るように、欧州の鉄鋼業は中国とは関係ない理由で衰退していると思われます。真の原因を追究せずに政治的な辛味で中国のせいにしているのが現状だと思われます。
かっての「ジャパンパッシング」が「チャイナパッシング」となってきているのです。
言い換えれば「白人社会による黄色人へのいじめ」なのです。
このように実際のデーターに基づく非難ではなく、政治的な思惑により国民感情に火をつけるケースが多くありますので、くれぐれも誤った情報に惑わされないように注意が必要です。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。